本教室・川上途行准教授、伊藤大将特任助教、東京湾岸リハビリテーション病院・小井詰喜希理学療法士、近藤国嗣院長のグループがGait Assessment and Intervention Tool (G.A.I.T.)日本語版の信頼性、妥当性を検証した論文がInternational Journal of Rehabilitation Researchに掲載!
投稿日:2025年4月30日
■掲載雑誌 / International journal of Rehabilitation Reserch
■論文タイトル / Title
Reliability and validity of the Japanese Version of the Gait Assessment and Intervention Tool (G.A.I.T.)
■著者 / Authors
Koizume Y, Ito D, Suda Y, Kondo K, Kawakami M* (*責任著者)
■内容 / Contents
本研究では、脳卒中後の歩行障害における「歩行の協調性」の評価に焦点を当て、「Gait Assessment and Intervention Tool(G.A.I.T.)」の日本語版を作成し、その信頼性および妥当性を検討しました。
翻訳と調整は国際的なガイドラインに基づき行われ、文化的背景にも配慮して適用されました。
本研究には脳卒中患者63名が参加し、G.A.I.T.日本語版を用いた検査において検者間の信頼性および妥当性を、50名において再検査信頼性を評価しました。信頼性の検証には級内相関係数(ICC)、妥当性の検証にはピアソンの相関係数を用いました。
その結果、日本語版G.A.I.T.は、検者間信頼性(ICC = 0.975)および再検査信頼性(ICC = 0.988)において非常に高い値を示しました。さらに、歩行能力や日常生活自立度を示す各種評価指標(Fugl-Meyer下肢評価、機能的移動カテゴリ、FIM運動項目、FIM移動項目、快適歩行速度)と有意な相関を示しました。
本研究の結果から、日本語版G.A.I.T.は、脳卒中後の歩行の協調性を評価するための信頼性が高く妥当なツールであることが示され、日本国内における質の高い歩行リハビリテーションの推進に貢献できる可能性が示されました。