婦人科がん術後の続発性下肢リンパ浮腫に対するComplex Decongestive Therapyの効果及びその予測因子の検討

研究責任者 
所属 リハビリテーション医学教室 職名 准教授 氏名 辻 哲也
実務責任者 
所属 リハビリテーション医学教室 職名 准教授 氏名 辻 哲也
連絡先電話番号 03-5363-3833

このたび当院では、上記のご病気で入院・通院されていた患者さんの診療情報を用いた下記の研究を実施いたしますので、ご協力をお願いいたします。この研究を実施することによる、患者さんへの新たな負担は一切ありません。
また患者さんのプライバシー保護については最善を尽くします。本研究への協力を望まれない患者さんは、その旨、辻哲也 までご連絡をお願いします。

1.対象となる方

西暦2012年1月1日より2020年8月31日までの間に、リンパ浮腫外来またはリハビリテーション外来にて婦人科がん術後の下肢リンパ浮腫の治療のため通院し、複合的治療(弾性着衣や弾性包帯、セルフドレナージ、スキンケア、運動習慣、日常生活上での注意などの指導)を受けた方が対象となります。ただし、初診時に認知症や精神障害を有していた方、深部静脈血栓症や閉塞性動脈硬化症に罹患されていた方、腎疾患や心疾患、低栄養などにより四肢体幹に浮腫を認めていた方、初診時を含め、1年以内にがんの再発または重複がんと診断された方、入院でリンパ浮腫に対する複合的治療を受けられた方は対象となりません。

2.研究課題名

承認番号  20200009

研究課題名 婦人科がん術後の続発性下肢リンパ浮腫に対するComplex Decongestive Therapyの効果及びその予測因子の検討

3.研究実施機関

慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室

4.本研究の意義、目的、方法

婦人科がん(子宮がん、子宮頸がん、卵巣がん)の術後に続発性下肢リンパ浮腫というリンパ管やリンパ節の機能異常により、脚がむくんでしまう、脚の皮膚が硬くなってしまうといった症状が現れることがあります。この症状は、容姿の問題や脚の関節が動かしにくくなるなど、二次的な問題を引き起こし、患者様にとって身体的だけでなく、精神的にも負担が大きいと言われています。本邦では、リンパ浮腫に対する標準的な保存的治療法として、複合的治療(弾性着衣や弾性包帯、セルフドレナージ、スキンケア、運動指導、日常生活上での注意に関する指導)が行われています。しかし、続発性下肢リンパ浮腫に関する研究は少なく、外来通院による複合的治療の効果や、その効果を予測するための情報は不足しています。

本研究の目的は、婦人科がん術後の続発性下肢リンパ浮腫に対する外来での複合的治療の効果について、より個人差を考慮した分析を行うことで、その治療経過のパターンを明らかにすることです。更に、それぞれの患者様がどの様な経過を辿るかを予測する為の因子を検討します。この研究を行うことで、婦人科がん術後の続発性下肢リンパ浮腫の患者様に対し、より適切な複合的治療を行う為の知見が得られると考えております。

5.協力をお願いする内容

診療基本情報に加えて、下肢の周径やむくみの程度や硬さなどのリンパ浮腫に関する情報や、複合的治療に関する情報を電子カルテ上から収集し、解析をさせていただきます。

また、研究成果は、一個人の情報が特定できないよう厳重に管理した上で、学会発表や学術雑誌などで公表させていただくことがあります。

6.本研究の実施期間

研究実施許可日〜2024年 3月 31日(予定)

7.プライバシーの保護について

  1. 本研究で取り扱う患者さんの個人情報は、氏名と患者番号のみです。その他の個人情報(住所、電話番号など)は一切取り扱いません。
  2. 本研究で取り扱う患者さんの診療情報は、個人情報をすべて削除し、第3者にはどなたのものか一切わからないデータ(匿名化データ)として使用します。
  3. 患者さんの個人情報と、匿名化データを結びつける情報(連結情報)は、本研究の個人情管理者が研究終了まで厳重に管理し、研究の実施に必要な場合のみに参照します。また研究終了時に完全に抹消します。
  4. なお連結情報は当院内のみで管理し、他の共同研究機関等には一切公開いたしません。

8.お問い合わせ

本研究に関する質問や確認のご依頼は、下記へご連絡下さい。

慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室
東京都新宿区信濃町35 TEL:03-5363-3833 FAX:03-3225-6014
対応可能な時間帯:月曜日〜金曜日、9:00〜17:00  担当:辻 哲也